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敷金礼金なく家賃分割で経済負担少なく
広まるハウスシェア ひとつ屋根の下で暮らす
2007/11/08 産経新聞  東京朝刊 by 村島有紀
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1部屋を友人同士で借りたり、同居人を募集して1軒の家に住んだりするルームシェア、ハウスシェアというライフスタイルが広まっている。人との距離の取り方やコミュニケーションが不得手といわれる現代人だが、他人とひとつ屋根の下に暮らす醍醐(だいご)味とは−。

ハロウィンパーティーのあと、共用のダイニングキッチンでくつろぐ「紫苑・谷中」の入居者たち=東京都台東区
ハロウィンパーティーのあと、共用のダイニングキッチンでくつろぐ「紫苑・谷中」の入居者たち=東京都台東区

疑似家族東京都台東区にあるゲストハウス「シェアハウス紫苑(しおん)・谷中」。6年前にオープンしたドミトリー(2段ベッドによる共同居室)形式の一軒家で、2階に女性5人、3階は男性8人で住む。敷金礼金はなく、家賃は男性4万円、女性4万1000円(光熱費込み)。入居者は20代の会社員が中心だ。月見やハロウィンパーティーなど季節ごとのイベントも多く、入居者同士で盛り上がる。

会社員、水上知佳さん(26)は、在学中に紫苑を知り、6年前に入居した。当時の入居者は外国人と日本人半々で、共通語は英語。国内でのプチ留学気分を味わえたという。「入居者以外は家に入れないので、セキュリティーの面でも1人暮らしより安全。卒論もリビングで書けたし、英語も中国語もここでマスターした」と満足そう。

また、2年前に大阪から就職のために上京し、ここに入居した男性(27)は「敷金礼金がいらないから入ったけど、それ以外の人間関係が心地いい。1人の時間はないが、互いを思いやりながら過ごせるのはまるで疑似家族」と話す。

掃除当番などの規則はないが、紫苑をよくしようとする入居者の気持ちが強く、気が付いた人が掃除をするというスタイルで、一定の清潔が保たれている。

世代を超えて
ハウスシェアはもともと、欧米でさかんに行われている生活スタイルで、在日外国人や留学経験のある若者を中心に広まってきたようだが、老後を1人で過ごす不安や地域社会再生の観点からハウスシェアに関心を持つ人もいる。

一級建築士、園原一代さん(53)は、1人暮らしの若者や離婚経験者、高齢者など多世代で心地よい空間を作りたいと、NPO法人「ハートウォーミング・ハウス」を4年前に立ち上げた。現在、東京都世田谷区で2軒のシェアハウスを運営する。そのうちの1軒「北沢ハウス」(全個室、月額6万2000円〜6万8000円)には、園原さんのほか、20代1人、30代2人が暮らす。

「楽しく合理的に住みたいと考えた結果がシェアハウス。80歳以上の持ち家率は80%で、1人で30坪以上の広い家に住み、メンテナンスも大変。この空間を気の合う他人とシェアすることで、美しくホットな空間にしたい」と園原さん。ホームページ上で空き屋、空き室の募集も行っている。

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