「強くこすりすぎ」厳禁、「洗いすぎ」で皮膚炎も
秋ですねえ 肌のトラブルにご用心
東京朝刊
手荒れ対策
また、これからの季節、増えてくるのが乾燥による手荒れだ。
横浜市の「野村皮膚科医院」を経営する野村有子医師によると、ひびやあかぎれなどの「亀裂性皮膚炎」で来院する患者のなかには、やはり「洗いすぎ」が原因とみられるケースもあるという。亀裂性皮膚炎は基本的に塗り薬で治療するが、「洗剤とせっけんを変えることで改善した例もあります」と話す。

そこで野村医師が、保湿クリームなどを販売する「ユースキン製薬」と共同で、(1)ぬるま湯だけ(2)固形せっけん(3)液体せっけん2種(4)泡の出る液体せっけん?の4形態のせっけんで、手を洗った10分後の水分量の戻り方を調べたところ、(1)90%(2)80%(3)78%と70%(4)66%の順となり、せっけんの種類によって、水分量の戻り方に差があることがわかった。
せっけんメーカーでつくる「日本石鹸洗剤工業会」は、「液体が肌を傷めやすく、固形が、肌にやさしいとはいえない」と指摘する。むしろ液体の方が、敏感肌用を含めて多くのバリエーションを作りやすいという。
ただし、液体せっけんは使い勝手がよいため、ついつい使ってしまうのも確か。同工業会の調査では、液体せっけんの販売量は年々伸び、逆に固形の浴用せっけんの販売量は縮小していた。
野村医師は手荒れに悩む人は(1)敏感肌用の固形型せっけんを選ぶ(2)水の量や温度に気をくばる(3)水分はすぐにタオルでふき取る(4)ハンドドライヤーは使わない?などとアドバイスしている。
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