西武渋谷２ケタ増、三越日本橋伸び悩み

百貨店、改装ラッシュも“明暗”分ける

2007/10/10 　東京朝刊　by　田村龍彦、飯田耕司

都心部の百貨店で改装ラッシュが続いている。１２日に丸井が進出する東京・銀座や、来秋開通の東京メトロ副都心線で一直線に結ばれる池袋、新宿、渋谷など各地で激戦が勃発（ぼっぱつ）し、各社を改装へと駆り立てている。しかし、売り上げ目標を下回るなど投資に見合った成果をあげられない店舗もあって、改装効果は明暗が分かれている。改装が改装を呼ぶ“ドミノ現象”に伴う消耗戦が新たな再編の呼び水になるとの声も出始めている。


「比類なきクラス感と上質感を持った店を目指した」

三越日本橋本店の谷北陽一店長は２日のリニューアルオープンで自信を見せた。

今回、改装したのは本館１階など５フロアで約４５億円を投じた。本店の改装は平成２１年まで続き、総投資額は２５０億円近くになる。

だが、６月に前倒ししてオープンしていた食品フロアの６〜８月の売り上げは目標の前年比１０％増を下回り、５〜６％増にとどまった。思ったような改装効果が出ていないのが実情で、１９年８月中間決算の営業利益予想を下方修正する一因となった。

若者の絶大な支持を受ける丸井が悲願の進出を果たす銀座地区では、各店が「丸井対策」の改装に踏み切った。池袋、新宿、渋谷地区の各店は、「地域一番店争い」に加え、地域間競争に備える必要を迫られている。

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