１日１ページ、ひと言メモ…自由自在

０８年版手帳　ノート化進む　

2007/10/19　産経新聞 　東京朝刊　by　海老沢類

来年版の手帳が店頭に並び始めた。プライベートを重視する考え方が浸透し、ビジネスの時間管理だけでなく、身近な出来事をつづるスペースを増やした、やや大型の手帳が人気を集めている。自分の生活スタイルや好みに合った商品を選び、来るべき年を快適に過ごしたい。

最近人気のバーチカルタイプの手帳（中央）。付箋やカード、カレンダーなどを表紙に挟める手帳も出ている＝東京・渋谷ロフトの手帳売り場

約２０００種類のカラフルな手帳が並ぶ東京・渋谷の「渋谷ロフト」。１５００円程度の商品が売れ筋だが、目を引くのは、カレンダーやスケジュール欄だけでなく、自由に書き込めるメモスペースの充実ぶりだ。

「１日の出来事や気になった言葉を気軽に書き留められる。日記やメモ帳としても使える手帳を求める人が多く『手帳のノート化』が進んでいる」と、売り場担当の沼田悠子さんは話す。

高橋書店（東京）が８月、首都圏と大阪府在住の手帳愛用者に、スケジュール以外に何を書き込むかを聞いたところ（複数回答）、「やることリスト」が６４・６％で最も多かったが、「ちょっと気になった言葉」という回答も３２・１％に上り、利用目的の多様化を裏付けた。

そんな傾向を象徴するのが、コピーライターの糸井重里さんが発案した「ほぼ日手帳」だ。１日に１ページを割く大胆なレイアウトで、雑誌の切り抜きを張ったり、イラストを書いたりと使い方は自由自在。ブログなどで評判が広がり、０７年版は２３万部を完売。今年も渋谷ロフトでは売り上げトップを独走している。

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