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カラフル、蒸れない、汚れない
これからの季節 マスクにもこだわり
2007/10/19 産経新聞
東京朝刊 by 田辺裕晶
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機能向上で女性の心をつかもうという動きもある。住友スリーエム（東京）では、２月の調査で「蒸れること」に不満を持つ消費者が５割に上ったことに着目、９月から「ネスケア」シリーズにコットン仕様を追加した。開発を担当した鵜飼春菜さんによると、風邪の予防に必要な湿度は６０％以上だが、従来のポリプロピレン製では不快感を感じる９０〜１００％近くに達していたという。１０種類以上の素材で試作を繰り返した結果、透湿性の高いコットンなら湿度を８５％前後に保ち、不快感を抑えられることが分かった。
同期の女性研究者らからアドバイスを受けて取り組んだという鵜飼さんは、「女性の方が体に刺激の少ない、上質なものを身に付けたいという傾向が強く、マスクに対して『ベタベタして気持ち悪い』と負のイメージがあった。今回それを払拭（ふっしょく）できたと思う」と話す。
一方、白元（東京）の子会社、大三（高知県）は９月、化粧汚れに対応できる「サニーク めくってキレイ！マスク」を発売した。今年２〜３月にマスク使用経験のある女性にアンケート調査をしたところ、７割が「口紅やファンデーションで内側が汚れ、不快になる」と回答。この悩みに応えるため、内側に薄い不織布のシートを装着、汚れたらはがせるようにした。
白元のプロダクトマネジメント、林茂之さんは「マスク業界はこれまで花粉や細菌の侵入をどれだけ防ぐかの戦いだった。だが、基本的な機能に大きな差がなくなり、それぞれ他社にない特徴を前面に出す必要が出てきた」と現在の傾向を分析する。
新しいマスクは女性たちの“こだわり”に応えられるのか。今季の動向が注目される。
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