食材の安全性
個性的で人気のレストラン「成功のレシピ」は…
2007/10/25 産経新聞
東京朝刊 by 渋沢和彦
食品をめぐる不正が相次いで発覚し、食の安全・安心への関心が高まるなかで、無農薬野菜などからだにやさしい食材を使った本格的で個性的なレストランが相次いでオープンしている。味はおいしく無農薬とあってにぎわっている。オープンしたばかりの個性的な繁盛店に成功の秘訣(ひけつ)を探った。
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雑穀を練り込んだ自家製パスタはヘルシーでおいしいと評判=東京・築地の「カフェ・ド・シンラン」 |
東京・築地本願寺境内に9月、期間限定でオープンした自然食のイタリアン・レストラン「カフェ・ド・シンラン」(東京都中央区築地)。親鸞像の横に建っているガラス張りのおしゃれな店で、ランチ、ディナーともに連日、満員状態が続いている。
同店の企画・運営を手がけているトド・プレスの榎本ゆう子さん(32)は「お寺の中にあるという話題性もありますが、安全な食材に関心を持っている人が多い」と人気を分析している。
メニューはミネラル豊富な国産十六雑穀や、長野の農家などから直送される無農薬・減農薬野菜を使った、からだにやさしい料理。肉も、牛舎ではなく草原で放牧されて育った青森などの土着の短角牛を使うなどこだわる。
国産雑穀を練り込んだディナーメニューの自家製パスタが人気。木村亮料理長は「パスタは毎朝練って、その日に使い切ってしまいます」という。お酒も雑穀から作った雑穀焼酎など珍しいお酒もあり、味とともに安全性へのこだわりが受けているようだ。
ランチならヘルシーな雑穀ご飯と本格的なインドカレーがサラダとドリンク付きで980円と手ごろな値段で食べられる。近くの会社に勤めるOL(26)は「無農薬にひかれました。リーズナブルでおいしい」と満足そうに帰っていった。
「無農薬でもおいしくないと飽きられてしまいます。味にはこだわっています」と榎本さん。当初は12月末日までの期間限定だったが、好評なので延期する可能性があるという。
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