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歌舞伎役者、中村橋之助に聞く
等身大の感覚“武器”に
  東京朝刊 by 生田誠
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記者のひとりごと
この人には、舞台の上でも、インタビューの楽屋でも、さわやかなイメージがある。その橋之助と驚く男・彦四郎との対比がおもしろい。彦四郎は貧乏神、疫病神、死神と出会い、予期せぬ災難に仰天する。だれが演じても愉快だろうが、真っすぐな橋之助がこの役を演じるから、おもしろさが倍増するのだろう。

かつて、名古屋・御園座の楽屋で、歌舞伎の役についてインタビューしたことがある。そのときは、歌舞伎に深い知識のない記者ゆえに、丁々発止というやりとりにはほど遠かった。今回は作品、役との「相性」をテーマに質問し、少しは本音の部分も聞けたのかもしれない。そして、最後に記者が20年以上も前に撮った寛子夫人の写真を見せたときには、意外な驚きの表情もあった。

話のおまけに
今年の夏は、記録的な猛暑だった。スーツを着るサラリーマンも大変だが、衣装を重ねる俳優も暑さはこたえる。夏の暑さをしのぐために、楽屋では氷枕(冷却シート)は欠かせないという。

「うちの女房が買ってきてくれた。水を入れただけで使えるものです」と橋之助。今年も、7月は平成中村座のニューヨーク公演、8月は歌舞伎座の納涼大歌舞伎、9月は新橋演舞場の「憑神」(26日まで)と強行スケジュールが続いてきた。

「熱帯夜で暑くても、クーラーはつけられない。冷房を入れると声帯がやられ、声が出なくなる。氷枕は必需品」。愛妻が選んでくれた逸品「さわやかチロー」を側に置き、体調管理には万全を期している。

プロフィル
中村橋之助 なかむら・はしのすけ 昭和40年、東京都生まれ。中村芝翫の二男。4歳で初舞台を踏み、55年に三代目中村橋之助を襲名。長身の二枚目で、「絵本太功記」の光秀、「鳴神」の鳴神上人などスケールの大きな役を得意とし、コクーン歌舞伎などにも出演。テレビではNHK大河「毛利元就」の元就、「功名が辻」の石田三成役も。中村福助は兄、中村勘三郎は義兄。妻は女優の三田寛子、3人の息子たちもすでに初舞台を踏んでいる。

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