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体への負担少なく、有所見率もアップ
「カプセル内視鏡」 小腸の検査・治療で飛躍的な成果
2008/4/2  産経新聞東京朝刊 by 服部素子
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患者の負担も随分軽くなった。検査は腹部に心電図のようなモニターを張り付け、記録装置(小型コンピューター)をベルトで腰にまいて、カプセル内視鏡を少量の水で飲み込むだけ。検査前日の午後10時まで消化のよいものなら飲食が可能な上、検査後は職場や家庭に戻り、日常生活を送れる。

カプセル内視鏡がとらえた小腸内の画像。矢印の粘膜部分に出血が見られる
カプセル内視鏡がとらえた小腸内の画像。矢印の粘膜部分に出血が見られる
そして8時間後に病院に戻り、モニターと記録装置を返却。結果は医師がチェックした上で後日、知らされる。カプセルは使い捨てで、排便時に体外に出たところを本人が回収する。

ただ、カプセル内視鏡検査の保険適用は日本の場合、原因不明の消化管出血に限定される。カプセルを体外に確実に排出させるという面から、クローン病など腸の狭窄(きょうさく)が考えられる疾患は適用外だ。

検査費用は3割負担の被保険者で約3万円。現在、医療現場で使われている小腸用カプセル内視鏡はイスラエルのギブン・イメージング社製で、2001年の発売以来、全世界で約65万個が普及しているという。

樋口教授は「まだリアルタイムで観察できないなど課題もあるが、カプセル内視鏡が保険適用になったことで、これまで原因がわからず試験開腹などの手術をしていた小腸の病変の早期発見・治療が可能となり、病気が深刻な状態にならないうちに対策を立てられる可能性が広がった」と評価している。

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