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21歳 ドラマ「春のワルツ」でブレイク
韓国映画「アドリブ・ナイト」主演ハン・ヒョジュに聞く
2008/1/29    ENAK編集部 by 久保亮子
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やがて“父”に最期の時が訪れる。その枕元で何事かをささやくボギョン。即席の“父娘”ではあったが、温かい別れの場面となっている。いったいボギョンは何をささやいたのか。

「韓国の観客も私の口の動きだけでは何を言っているのかは分からなかったようです。いちおう『ごめんなさい』と言ったことになっていますが、韓国でも『何て言ったの?』とよく聞かれました。撮影で実際に私がささやいた言葉は…(おどけながら日本語で)『ヒミツ』。みなさんが想像をふくらませながら受け取ってもらえたらうれしいです」

女優、ハン・ヒョジュ

「ヒミツ」の「ツ」がうまく発音できなくて「チュ」となるのがなんともかわいらしい。

ときおり日本語も飛び出す。「実は本物のミョンウンが親子として再会する『アドリブ・ナイト2』の撮影が控えています」と明かして驚かせたかと思うと、すぐに「ウソ、ウソ」。おどけてみせた。

日本映画のファン。夢は「岩井俊二監督と仕事がしたい」。共演したいのは映画「ゆれる」(西川美和監督/2006年)で印象的だったという俳優の香川照之とオダギリジョー。女優なら宮崎あおいや蒼井優を挙げた。

ところで、この映画の原作は日本の人気作家、平安寿子の同名短編小説だ。

「韓国では私の生まれる前から村上春樹が人気。私もよく読みますが、映画を観ているような流れがあり、映画化できないのかなと思っています。最近では韓国で新刊の『東京奇譚集(とうきょうきたんしゅう)』を読みました。こちらは短編集になりますが、いくつかは映画になりそうな気がします」

日韓の垣根を越えて育った世代。物おじしない人なつっこさは女優魂というよりも、自由な時代のアジア人といったほうが似合っている。

韓国の“日流ブーム”
日本の漫画を映画化した「オールド・ボーイ」や日本のドラマをリメークした映画「私の頭の中の消しゴム」など、韓国では日本が原作となる作品が近年、注目されている。こうした現象を韓国では“日流”と呼び、新しいブームを築いているという。最近では、日本でもドラマ化された作家、唯川恵の「肩ごしの恋人」や、漫画家、鈴木由美子の「カンナさん大成功です!」、作家、貴志祐介のホラー小説「黒い家」などが相次いで映画化され、日本でも公開予定だ。

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記事関連情報
「アドリブ・ナイト」公式サイト

ハン・ヒョジュ
1987年生まれ。高校在学中の2003年に「ミスにっこり選抜大会」で優勝し、芸能界入り。数々のミュージックビデオに出演し、コメディ「ノンストップ5」(05年)でテレビデビュー。翌年、「春のワルツ」でヒロインに抜擢。「マイ・ボス マイ・ヒーロー2 リターンズ」(06年)で映画初出演後、本作に主演。07年にKBSの連続ドラマ「空くらい地くらい」に出演。


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