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話題作派? 個性派?
GW 話題の映画はこれだ!
2008/5/2    産経新聞大阪夕刊 by 福本剛
ゴールデンウイーク(GW)も3日からが本番。行楽地に向かうのもいいが、魅力的な映画もいっぱいだ。お薦め作品を紹介しよう。

話題作続々
まずは今年の米アカデミー賞で話題をさらった秀作。「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」(3日からTOHOシネマズ梅田他で公開)は、2回目の主演男優賞を得たダニエル・デイ・ルイス演じる“怪物的”な石油王が圧巻だ。人間の野心と欲望の末路を非情に描いたポール・トーマス・アンダーソン監督の手腕も光り、今年を代表する作品といえる。

「つぐない」(テアトル梅田他で公開中)は、令嬢姉妹役のキーラ・ナイトレイとシアーシャ・ローナンの危うい関係に息をのむ。特に、姉と恋人の恋を奪う妹のうそに至るまでの過程はサスペンスのようにスリリングだ。無垢(むく)なあまり、自身のゆがんだ思いを正当化してしまう妹を演じたローナンは、他の登場人物がかすむほどの存在感。結末を知ると、むしろその見え方が正しく思えるほど見事なはまりぶりだ。

つぐない
「つぐない」


カンフー、刑事…
日本人俳優も負けていない。「少林少女」(TOHOシネマズ梅田他で公開中)では、柴咲コウが約1年間の特訓で少林拳をマスター、劇中でも吹き替えなしで大立ち回りに挑んだ。

少林少女
「少林少女」


竹野内豊、水野美紀が子供を失う夫婦役を演じた「あの空をおぼえてる」(梅田ブルク7他で公開中)は、子役の愛らしさも涙を誘う。「砂時計」(TOHOシネマズ梅田他で公開中)は愛にいちずなヒロインを、夏帆、松下奈緒が時代別に演じ、少女と大人の魅力を引き出した。

相棒−劇場版−」(梅田ブルク7他で公開中)は人気テレビドラマの映画化。事件の謎解きはもちろん、水谷豊、寺脇康文ふんする刑事コンビの軽妙なやりとりも健在だ。

個性派好きなら
独特な味をもつ作品も豊富。「NEXT」(梅田ピカデリー他で公開中)は、2分先の予知能力をもつ男がテロとの戦いに巻き込まれていく設定が絶妙。つねに時間との戦いになる展開は飽きさせないが、結末にどっと疲れが来るかも?

スパイダーウィックの謎
「スパイダーウィックの謎」


妖精と子供らが大騒ぎする「スパイダーウィックの謎」(TOHOシネマズ梅田他で公開中)は、屋敷や森をベースにした古典的な冒険世界が逆に新鮮さいっぱいだ。町を覆う霧の恐怖が人々を追いつめる「ミスト」(10日から敷島シネポップ他で公開)は、人気作家スティーヴン・キングの原作とは全く異なり、全米で大論争を呼んだ衝撃のラストが、日本でどう受け止められるか興味深い。

今年のGWは、魅力的な俳優陣が演じる個性的な役柄が並んだのが特徴的。彼らの新たな一面をのぞくのも楽しい。

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