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月組 大空祐飛 タカラジェンヌ 夢の軌跡(4)
オスカルで男役の魅力を再発見
10月13日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子
大空祐飛 月組は海外ミュージカルの公演が多かったが、ウィーン・ミュージカルの大ヒット作「エリザベート」は、5組の中で最後に回ってきた。平成17年2月に宝塚大劇場での上演。大空は皇太子ルドルフ役で、内面の葛藤(かっとう)を繊細に演じた。

「やってみたら楽しかったし、すごく人気のある役だってわかりました。ただ、私は皇帝フランツの方が共感できる。そのころは、男役は精神的にたくましくないとやっていけないと考え始めて、自分を鍛えて強くしていた時期。ルドルフは繊細すぎて、役作りの過程で私自身も精神面が揺れやすくなってしまいました」

9月の「JAZZYな妖精たち」ではゴシップ記者のティモシー役で、新トップお披露目公演の瀬奈じゅんを支えて、存在感を増した。

今年に入り、1月に星組「ベルサイユのばら」に特別出演、人気の高いオスカルを役替わりで演じた。月組一筋だった大空は、他の組に参加することも初めてだった。「オスカルも、どう考えても私のガラじゃないと思っていたのでびっくりしました。しかも、他の組の作品を、私のオスカルで壊したらまずいなって。でも万全の受け入れ態勢で迎えてくださったので、月組でやるのとはまた違う緊張感でやれて、貴重な経験でした」

さらに、男装の麗人のオスカルを演じたことで、宝塚の男役の魅力も改めてわかったそうだ。

「男役はオスカルと同じ。決して現実にはいない。そこに、はまってしまう究極のツボがある。それまでは男性像を極めたいと思っていたけれど、女性がやっているからこその魅力が男役だと教えていただいて、幅が広がった気がします」

これからの夢を聞くと、「こうなりたいと決めたら、そこで終わってしまう。目標は持たず、そのときに吸収できるものを吸収して大きくなりたい。どんな役でも魅力のあることが、人を一番ドキドキさせる。そういう舞台を作っていきたい」と答えた。

次回は雪組、音月桂の登場です。

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あかねさす紫の花

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