宙組トップスター 大和悠河に聞く
熱く翔ぶ 宙の王子様!
6月16日(土) 文・平松澄子/写真・山田哲司

歌劇団に入団したのは、あの阪神大震災の年(7年)。音楽学校の文化祭(卒業公演)で主役を演じるほど早くから際立ったスター性を見せた。月組に配属され、順調にステップアップしていたが、15年に宙組に組替えになったことが、ターニングポイントになったという。
「自分の中で煮詰まっていた時期だったので、組替えは新たな気持ちでスタートできるいいきっかけになりました。ほかの組に特別出演することも多かったので、宙組だと本当に思えるまでは時間がかかったけれど、視野が広がって、いろんなことに気付くこともできた。ホントによかったと思います」
トップとして、どんな宙組の色を出したいのか。「自由さとエネルギッシュさはなくさずに、宝塚らしい伝統の色を加えて、一人ひとりでも輝いていられる組にしたいですね。私自身もまず、宝塚ならではの王子様みたいな役がやりたいです」
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私のお気に入り
トップになると、お気に入りのデザインで、ハンカチや手帳などさまざまなキャラクターグッズが作られ、キャトルレーヴなど専門売店で発売される。

「私のテーマは“楽園の王子”。南国の楽しいイメージで、かわいい王子様とキリン、ライオン、オウムなど好きな動物たちを登場させたいと希望を言って、いろいろ作っていただいています。キリンは、数年前まで劇場の前にあった宝塚ファミリーランドに居て、長?い首とやさしい顔を見ていると、なぜかとても癒されたんです。ライオンは、私が獅子座生まれ(8月4日)なのでそのつながりで。オウムは南の国の鳥を加えたかったんです」と大和。
写真の細長いボトルケースは売り物ではなく、そういうイメージをまねて独自に作ったものだとか。稽古(けいこ)のときに飲む飲料をポットに入れて持ち歩いている。
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やまと・ゆうが 東京都文京区出身。中学卒業後、宝塚音楽学校に入学。平成7年「国境のない地図」で初舞台を踏み、月組に配属される。9年「ELDORADO」で新人公演初主演、10年「シンデレラ・ロック」で宝塚バウホール公演初主演。15年に宙組に組替え。同年の東京・日生劇場公演「雨に唄えば」、宝塚歌劇創立90周年の16年には星組での特別出演が続いた。
17年からは宙組の2番手スターとして多くの作品を支え、今年2月に退団した貴城けいのあとを受けてトップに昇格。デビュー作は3月の大阪シアター・ドラマシティ公演「A/L 怪盗ルパンの青春」。
「バレンシアの熱い花」「宙 FANTASISTA!」の宝塚大劇場公演は22日〜7月30日。東京宝塚劇場公演は8月17日〜9月30日。
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