宙組「黎明の風」「Passion 愛の旅」東京公演初日の4日、開演を前に東京宝塚劇場で行われた特別出演の専科、轟悠と宙組トップスター、大和悠河の会見一問一答は次のとおり。
轟悠 (記者らに向かって歩きながら)おっはよ〜ございます
大和悠河 今回の公演には専科から汝鳥伶さん、そして轟悠さんにご出演いただき、いろいろなものを吸収しながら臨んでいます。「黎明の風」は、昭和の時代が。そして「Passion」は、さまざまな愛の形に挑戦しています。
轟 お久しぶりです、轟悠です。宙組の生徒たちは底力がある。下級生にいたるまで目が輝いています。「黎明の風」は、戦前から戦後を扱っていて取り組みが難しい作品ですが、(演出家の)石田昌也先生が、(重厚なテーマを)1時間半の上演時間に見事に収めきっています。宝塚大劇場公演では、たいへん多くの男性のお客さまに涙していただきました。「Passion」では、男役としか組んでいませんので、(女役にふんした)大和クンには、より美しく登場してらうことを楽しみにしています。季節の変わり目ですので、体調をよく管理して、宙組生、汝鳥さんと私の総勢81人でがんばります。
--お互いの印象は?
轟 TCAスペシャルなどをのぞけば、(大和とは)初めての共演。(大和は)シャイな人ですし、私も人見知りするので…。
大和 ウソ
轟 …なので、どういう感じで芝居を返してくれるか、楽しみにしながら、けいこに入りました。雪組の元同期生に「(大和は)あのままの人なの?」と尋ねたら「予科生のときからあんな感じ」と教えてくれたりもしました。素直な部分が多くて、かっこうをつけずになんでも吸収しようとする姿が印象的でした。
大和 どんな芝居でも受け止めてくれるので、まっこうからぶつかっていっています。さまざまなことを経験されていて、頼りがいのあるお兄さん…というか、おねえさん。舞台のうえでも楽屋でも甘えています。
轟 楽しくやっているよね?
大和 はい。
--実在の人物を演じているが
轟 実在の人物なら、これまでも演じさせていただいたことはありますが、あまりにも近い歴史が舞台なので、汝鳥さんともやりづらいと話をしましたし、資料にもあたりました。基本的には演出家の先生が伝えたいメッセージを、しかし、タカラヅカの舞台であることを前提に作っています。
--大劇場公演と東京公演の違いは
轟 お客さまがの前に立つことで(けいことは)違う変化が出ます。お互い自然とぶつかりあうなど。自分だけが気持ちよくやれたらいいというものではない。また、舞台には正解はない。体調もかかわってくるし、そういう変化はあります。
大和 舞台にあがってお芝居をするうちに生まれる感情や発見があります。今回は汝鳥さん、轟さんとお芝居をさせていただき、日々の変化に敏感に対応し、ついていきたいです。
--トップはどちらになるのか
轟 お客さまのお好きなようにとっていただければ。私自身は、(自分と大和のどちらが主役か、ではなく)ともにやっている出演者という気持ちです。