 |
星組 真飛聖 平成7年入団 神奈川県出身 |
変わった芸名だが、「とくに意味はないんです」という。
「母が何かの小説を読んでいて、“マートブ”って言葉があったらしい。響きがきれいだったので当て字で考えました。『聖』はそれに合わせた名前。読みにくいっていわれますが、覚えてくださいね」
成長著しい男役スター。現在、宝塚大劇場の「王家に捧ぐ歌」(18日まで)に、エチオピア王家の元家臣カマンテ役で出演中で、フィナーレでも顔を黒塗りしたまま踊っている。
「エジプト王ファラオを暗殺するグループの1人なんですが、テロを行う側の心理を理解するまでに時間がかかりました。深く考えれば考えるほど重要な役で、表現方法が難しい」
先の東京・日生劇場公演「雨に唄えば」では、無声映画時代の看板女優リナ役で初めての女役に挑戦。姿だけでなく声も高いトーンに作る“快演”で大評判だった。
「声がドラマのポイントになっていたので、思い切って作り声で通したんです。女なのに女を演じる大変さ、娘役さんの苦労が初めてわかりました」
さらに今年の最後には、大阪の梅田コマ劇場公演「シンデレラ」(11月30日−12月15日)に、王子様役で初めて外部出演する。
「これまで色の濃い役が多いので、純二枚目の白い役は初めて。不安はいっぱいです」というが、バラエティーに富んだ役が押し寄せた激動の年を経て、またひと回り成長するのが楽しみだ。
|