鬼童丸から保輔の思いを聞かされた保昌は、兄の志に激しく共感し、兄を装って宴に出ることを快諾する。手ぐすねをひいて待っていた兼家は、無傷の顔を目の当たりにして地団駄を踏み、怒りは知親にぶつけられる。「今日限りで検非違使の職を解く」。朱天童子のせいですべてを失った知親。「下人になっても、とらえてみせる」。怒りと恥辱とで歯がみしながら復讐の鬼と化す。業を煮やした兼家は、源頼光を呼びつけると知親に代わって朱天童子をとらえるように命じる。頼光は、保輔の同窓生だった。そして、保輔に思いを寄せる若狭(舞風りら)の兄でもあった。