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専科   絵麻緒ゆう    
モストリー・クラシック誌5月号 聞き手・田窪桜子




絵麻緒ゆう(撮影・三好英輔)
 ずーっとはまっているのが、映画「ある日どこかで」のサウンドトラック盤です。

 初めて見たのはまだ寮にいた10年ぐらい前。夜中のテレビ放映で見ていて、つい見入ってしまったんです。劇中にラフマニノフの「パガニーニの主題によるラブソディー」が流れた途端、もう、ぐわっと入りこんでしまって。以来、ずーっと聴いています。

 「ラ・ブーム」や「ボディーガード」もサントラ盤を聴いた映画です。

 それからディズニー映画のバラード。「美女と野獣」、「アラジン」、「ライオン・キング」の音楽は好き。

 ほかにセリーヌ・ディオンやホイットニー・ヒューストンをよく聴きます。彼女たちもディズニー映画の劇中歌を歌っていますよ。

 子供のころは、バレエをちょっとやっていました。ピアノも習っていたのですが、私、じっとしているのが嫌いなんですよ。よくうそついてけいこを休んでましたね。

 それなのに中学二、三年生のころ、テレビドラマ「赤いシリーズ」でヒロインがピアノを弾いているのをみると、急にピアノが弾きたくなってしまって。

 母親が以前、ピアノを習っていたらしくて、「乙女の祈り」を「まだ覚えているわよ」って言いながら弾いてくれたときは、悔しくて「絶対、母より上手になってやろう」とけいこをしたり。

 映画やドラマには影響を受けやすいですね。映画の「エンドレス・ラブ」を見たときも、主題歌が好きになって譜面を買ってきて弾いていました。これは、今でも弾けますよ。

 たとえばアニメ「ひみつのアッコちゃん」だろうと、そこで「エリーゼのために」を練習している場面があると弾きたくなる。

 ひょんなことで、音楽に興味をもっていましたね。

 今も何曲かは弾けると思います。

 ただね、譜面を見てぱっとは弾けない。指で覚えちゃうタイプなので途中で止まると、初めから弾き直さないとだめなんです。



 私にとって音楽は、自分の気持ちの表れかな。

 好きになる曲、よく聴く曲で、その時々の自分の気持ちや感情が分かるんです。

 ホイットニーの「ワン・モーメント・イン・タイム」は、歌詞にとても共感して、原詞を参考に自分で詞をつけて、ディナーショーで歌いました。もともとの歌詞の意味と、自分の気持ちが一致できたので、すっごく入りこんで歌えましたね。


えまお・ゆう 東京都出身。昭和62年、「宝塚をどり讃歌」で初舞台を踏み、星組に配属される。平成4年、「白夜伝説」で新人公演初主役。この年、ニューヨーク公演にも参加した。7年、「殉情」でバウホール公演初主役。10年、「ディーン」ではジェームス・ディーン役に挑戦し好評を博す。11年、「WEST SIDE STORY」で星組準トップに。昨年6月、専科に配属。「花の業平」、「猛き黄金の国」に出演。ソフトな二枚目でオールマイティーの実力を持つ男役スター。愛称はBunちゃん、えまお。
 このインタビューは産経新聞発行のクラシック音楽専門誌「モストリー・クラシック」5月10日号に発売されたものです。同誌は毎月10日発売。全国の大型書店ほかキャトルレーヴでも発売しています。



絵麻緒ゆうは6月24日まで東京宝塚劇場で宝塚幕末ロマン『猛き黄金の国〜土魂商才!岩崎彌太郎の青春』に出演中。なお、けがのためレビュー・ロマネスク「『パッサージュ〜硝子の空の記憶』」は休演しています。(6月10日現在)

>>宝塚幕末ロマン『猛き黄金の国〜土魂商才!岩崎彌太郎の青春』の記事はこちら
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「ある日どこかで」
1980年アメリカ作品。音楽はジョン・バリー。主演はクリストファー・リーブとジェーン・シーモア。監督はヤノット・シュワルツ。タイムトラベルを扱ったラブストーリー。
「エンドレス・ラブ」はこれを歌ったダイアナ・ロスのベスト盤「ワン・ウーマン ダイアナ・ロス・コレクション」ほか複数のコンピレーション盤に収録されている。
「ワン・モーメント・イン・タイム」はホイットニーの2枚組ベスト盤「グレイテスト・ヒッツ」などに収録。
セリーヌ・ディオンの歌う「美女と野獣」は「ディズニー・ラヴ&バラード・コレクションII」などに収録。
紹介したCDの中には現在入手困難のものがある場合もあります



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