--『ミケランジェロ』ではジュリアーノという人物を演じていますが、まずその人物像を教えてください
ジュリアーニはかわいそうな人で、画家としてはエリートの道を歩いていたのに、ミケランジェロ、ラファエロというずば抜けた才能を持った人が、たまたま同時代にいた。彼らをライバルと思うより、彼らの才能を見いだす目と、才能を認めてしまう潔さも持っていたんです。そしてクラリーチェという娘が自分の作品を認めてくれることで満足していた。でも、こんなジュリアーノのことを哀れと思ってみてはほしくない。病気を隠しながら、人一倍元気に生きた人ですから。
--演じるうえではどんな人物なのでしょう?
役回りとしては、最初は登場人物を紹介し、時代背景を説明していくセリフが多いのですが、そのまま狂言回しでは終わらない。「陽気に生きるのも芸術」と歌うあたりから、ジュリアーノ個人としてどう生きるかも必要になってくる。全体を通して違和感なく伝えることに悩みました。
--お気に入りの場面はありますか?
いいなあと思うのが、ミケランジェロが石切り職人と一緒に石を切り出すところです。こうした人柄が、ああいう作品を生み出したのだなと思わせる場面。ミケランジェロの心に触れられる場面だと思います。
--『ミケランジェロ』はトップ、愛華みれのサヨナラ公演ですが
芝居ではあまり絡みがないのですが、ショー『VIVA!』では、相手役かというほど絡ませていただいている。それがとてもうれしいですね。
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たくみ・ひびき
昭和62年『宝塚をどり讃歌』で初舞台。花組に配属。早くから、しなやかなダンスで注目を集める。ニューヨーク公演には2度参加。平成7年、『チャンピオン』でバウ公演初主役。昨年6月、専科へ移動。今年5月、花組へ組替え。12月公演から花組トップスターとなる。
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