花組 愛華みれ サヨナラ会見

 01/11/11 WebOnly
 Text By TAKUBO,Oko/田窪桜子@東京文化部
 Photo by MAEKAWA,Junichiro/前川純一郎

宝塚歌劇団の花組トップスター、愛華(あいか)みれが11日、東京・日比谷の東京宝塚劇場で最後の公演を終え、17年間の宝塚生活に別れを告げた。同日、劇場内で行った記者会見の内容は以下の通り。

きょうはお忙しい中、ありがとうございます。私、宝塚の愛華みれとして、今、終えてまいりました。男役という世界がとても魅力的で、17年間、それを楽しみながらやってきました。人生得した気分で、ついつい長くいましたが、最後に「ミケランジェロ」という大役、「VIVA」というショーに恵まれまして、こうして思い残すことなく、卒業することができました。もう、やり終えたという気持で充実しております。これから先も私は舞台という魔物といいますか、魅力にとりつかれたので、続けてはいきますが、宝塚で育ち、宝塚で教えていただいた温かな気持と一緒に、愛を大切にして、これからも私らしくやっていきたいと思っております。ありがとうございました。

−−今後の予定ですが、舞台のほかにテレビなどの出演などではどのようなジャンルをやっていきたいとお考えですか

いまは、まだ、やり終えたばかりで、ちょっと、まだそこまで計画性のない私ですので考えてはいないのですが、何でも挑戦していきたいと思っておりますので、こだわらずにがんばりたいと思います

−−きょうは笑顔でしたが、今朝、最後の日を迎えるとき、どういう気持で臨もうと

昨日のうちに雨もすっかり上がりましたし、昨日の夜はけっこう“きて”いたんですけども、お天気と一緒で私には笑顔が似合うかなと思っていましたので、みなさんに元気になってもらいたいという願いと、まだまだ宝塚は元気だぞという気持ちもあり、こうして卒業するときには笑顔でと。逆に何回かショーの間中も、いろんなところで涙が出そうな場面がいっぱいあったんですけど、すごく我慢して…はい。

−−最後のバラの花束はご自身で

いちおう、こちらは袴で降りようとも考えたのですが、関西だけお花を渡したら、東京の方も寂しい思いをされるので、こちらでは赤のバラでみなさまに愛が少しでも届けばと思いまして。

−−いいお天気で良かったと思うのですが、晴れ女ですか

そうです。私が機嫌が悪いときには嵐を呼ぶのですが、機嫌が上々だと、いつも大概、晴れですね

−−サヨナラショーではたいてい、主役をやった公演の選曲をすることが多いのですが、今回は「エデンの東」とか入っていました。何か特別な思い出があるのですか

何となく曲のイメージにしてもそうなのですけど、私らしさが出ている曲をと先生と相談しまして。あと、私がトップになってからは、生きるとか夢とかがテーマになっている曲が多く、デュエット曲というのがなかなかなくて、どうしても大鳥さんと歌いたいなと思って。そうなると、その時代までさかのぼってしまったということです。あと自分から言ってなんなんですけど、住友VISAのキャラクターを8年間努めさせていただいてきたのですが、今回もVISAさんのほうから協賛していただいて、こうして華やかな最後にしていただいたのですけど、私にとってとても大事なことでしたし、宝塚の中で何にも換えがたい、忘れられない会社となりました。卒業にあったって、キャラクターを花組の春野にバトンタッチします。みなさま、花組はますますがんばりますし、匠も次を引き継いでまいりますし、もっともっと宝塚が栄えますように、私も願ってますので、皆様も見守ってあげてください。よろしくお願いします。

−−これからミュージカル女優として切り替えていく心構えとかを教えてください

やってきたことすべてが逆転するので、心を一新して、また、生まれ変わるつもりで、腹くくっていきたいなと思っています。なんせ不器用な私なのでどうなるか自分も見当がつきませんので、ただただ必死でやりたいと思っております

−−稔幸さんのような、電撃結婚はありませんか

お待たせしました…って違うか。残念ながら。でも、人生分からないですからね。きょう、劇場を出て、誰かにぶつかってみようかと思いますけど

−−辞めて、仕事以外でやってみたいことは

スカートをはいてみたいと思いますけど

−−花組にがんばってほしいとのことですが、どのような方向性でがんばってほしいと思いますか

私が何も言わなくても、十分みんな力をつけてきていますし、本当に気持ちのいい組にしてもらったので、そのままみんなの思うままに、元気に自分と闘っていってほしいと思います

東京宝塚劇場前でファンに笑顔で別れを告げた愛華みれ
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