宝塚歌劇88周年記念特別公演

 01/11/13 WebOnly
 Text & Photo by ISHII,Takeshi/石井健

宝塚歌劇団は13日、東京都内のホテルで記者会見し、来年4月に宝塚歌劇88周年記念公演として『宝塚グランドロマン「風と共に去りぬ」』(脚本・演出、植田紳爾 演出・谷正純)を上演すると発表した。平成6年以来、8年ぶりの再演だが、脚本は新たに書き下ろす。現在、雪組トップスターで来年2月から専科に移籍する轟悠がレット・バトラーを演じる。宝塚の劇場ではなく東京・有楽町の日生劇場を使う。

記者会見した宝塚歌劇団の植田紳爾理事長によると、来年の“88周年”に向けて今年6月からさまざまな特別企画を検討しており、「風と共に去りぬ」の再演はそのうちのひとつ。

日生劇場側から劇場使用の提案があり、新しい試みの模索のひとつとして外部劇場での上演に取り組むことにした。東京宝塚劇場ができて以後、ほかの劇場を使うのは初めて。

関西では同規模の劇場で使用できるものがない、として上演の予定はない。

宝塚の「風と共に去りぬ」は「レット・バトラー編」「スカーレット・オハラ編」とがあり、昭和52年以来、延べ1147回公演し、261万8000人の動員を記録。鳳蘭、麻実れい、天海祐希らがバトラーを演じているが、今回は主演のレッド・バトラーは雪組トップスターで来年2月12日付で専科に移籍する轟悠がふんする。

ほかのキャストは、湖月わたる(アシュレ・ウィルクス)、檀れい(アシュレの妻、メラニー)と専科生が主軸になり、これに公演期間前半は雪組、後半は花組からそれぞれ選抜メンバーが加わる。

ヒロインのスカーレット・オハラは前半が雪組男役の朝海ひかる、後半が花組男役の瀬奈じゅんが演じる。スカーレット役はこれまでも、一路真輝、真琴つばさら男役が演じている。また、スカーレットの本音をいう“分身役”は雪組娘役・白羽ゆり、花組娘役・遠野あすか。

植田理事長は「宝塚には独自のミュージカルスタイルがあり、これを“再自覚”し、進歩させるための挑戦だ」と説明した。

また、植田理事長は主演の轟について「宝塚全体のトップスターだ」と話した。

植田理事長と並んで会見した演出の谷正純によると、出演者は総勢40人前後の見込み。

会見では続いて主演の轟が主題歌「愛のフェニックス」「さよならは夕映えの中で」を歌いながらあらわれ、その後から湖月わたる、檀れい、朝海ひかる、瀬奈じゅんが並んだ。

轟は「21世紀の『風と共に去りぬ』を大勢の人にぜひみていただきたいと思います」と意気込みを語った。

轟は平成6年に「スカーレット・オハラ編」でレット・バトラーを演じ(スカーレットは一路真輝)、10年の全国ツアーでもバトラーを務めている。壇はこの全国ツアーの際にメラニーを演じている。

なお、「風と共に去りぬ」公演中は隣接する東京宝塚劇場で月組が公演をし、さらに今月11日退団した愛華みれの退団後の初主演ミュージカル「チャーリーガール」が、やはり隣接する帝国劇場で上演中で、東京・日比谷は“すみれ色”に染まる。

主題歌を歌いながら登場した轟悠=東京都港区のホテル

宝塚歌劇88周年記念特別公演
宝塚グランドロマン
「風と共に去りぬ」


専科+雪組合同公演
4月6日-16日

専科+花組合同公演
4月18-29日
(水曜日は休演)

<座席券>
前売りは
宝塚友の会会員先行販売が来年1月中旬
一般前売りが来年2月中旬を予定

SS席8000円
S席7000円
A席5000円

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