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オムニバス「カーニバルの朝の光の中で」
雑俳とボサノバ
雪が降って喜んでいるのは、落語の中では、風流人のご隠居さんぐらい。初雪や…なんて俳句をハっさんに教える「雑俳」というおなじみの噺でのこと。かわず(カエル)で句をよんでみろといわれて八っさん、「がま口を、忘れてなんにも、かわずかな」なんて迷句をよむ。また、百日紅(さるすべり)でよんで「狩人に追いかけられて猿すべり」。

この「雑俳」という噺は、先日の雪の節分の晩の寄席ではどこでもやっていました。

けれど日本の反対側ブラジルのリオは真夏。カーニバルはかなり盛り上がったようです。特にことしは日本からブラジルへの移民が始まって100年にあたる年。つまり日伯文化交流年なので、この栄枝師匠にもブラジルの日系の人たちから声をかけていただき、各都市を回って落語公演をすることになりました。

本場のボサノバを聴き、リオのビーチでイパネマ娘に会えるでしょうか。

今聴いているCDアルバム、邦題「カーニバルの朝の光の中で」はボサノバの名曲が多く収録されている。映画「黒いオルフェ」の主題曲「カーニバルの朝」と「デサフィナード」を、ボサノバを創案したジョアン・ジルベルトがうたっている。それにセルジオ・メンデスで大ヒットした「マシュケナダ」を往年のジャズギタリスト、ローリンド・アルメイダが奏でている。アストラッド・ジルベルトでおなじみの「おいしい水」もいい曲です。

ここでブラジルの小咄を。バス料金はブラジルは10歳までが半額。お母さんから子供が言われます。「尋ねられたら10歳ですというんですよ」。すると予想どおり聞かれました。

「お嬢さん、何歳?」
「私、10歳」
「いつ11歳になるの?」
「バスを降りたら」

今からブラジルへ行くのを楽しみにしています。

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profile
しゅんぷうてい・えいし
落語家

東京都豊島区出身。
昭和32年3月 京華高等学校卒業
昭和32年10月 8代目春風亭柳枝に入門
昭和34年12月 同師匠没後8代目林家正蔵に移門「林家枝二」
昭和35年8月 二つ目昇進
昭和48年3月 真打ち昇進
昭和57年1月 師匠彦六(正蔵改め)死去
昭和58年7月 7代目春風亭栄枝を襲名