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「KEAN」で日生劇場4度目の主演
専科 轟悠 難役に熟練の演技でぶつかる
8月25日(土)  大阪夕刊 by 平松澄子
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「首をかしげながら台本を読むことって、これまでになかった。本読みだけでドッと疲れて汗ビッショリ。台本も譜面もこんなに分厚いのは初めてです」

いしさん宝塚歌劇を代表する“トップ・オブ・トップ”が、東京・日生劇場公演「KEAN(キーン)」の稽古(けいこ)に悪戦苦闘している。19世紀初頭に実在した天才的なシェークスピア役者、エドモンド・キーンの生涯を描くブロードウェー・ミュージカル。日本初演の作品に主演するのだが、このキーンという人物、とても一筋縄ではいかない。

「かなり複雑な方ですね。芝居の役にどんどんのめり込んでいくにつれて、役者の演じるキーンになっていく。そこが私の芝居にかかっているんですけれど…」

シェークスピアの劇中劇も多々あり、冒頭は「ハムレット」のラストシーンで、第2幕では「オセロ」をしっかりと演じる。

「ハムレット役で王を刺し、幕が降りたとたんにキーンになる。ロミオの姿でキーンとして話すシーンもある。後半はもう、セリフのほとんどがシェークスピア作品から引用してつなぎ合わせたもの。台本にいちいち、どの作品の何幕何場から…と出典の注もあるんです。おそらく一番素のキーンに近いのは、恋人のエレナ(デンマーク大使夫人)との関係だと思うけれど、恋愛も芝居がかってます。かえってオセロ役とはっきりしている方がやりやすい。一番難しいのはキーン本人の役ですね」

役者にとって、役と自分自身の葛藤(かっとう)は常にかかえる命題。とくに女性が男性を演じる宝塚の男役は、普段でも舞台のイメージに縛られることが多い。

「確かに。芸名での生活が長くなると、本名の自分とわからなくなってはきますが、私はキーンほどではない。仕事は仕事と割り切ってやっていこうと思っていますし、絵を描く時間もありますから。でも実際には、本当の自分でいられるのは…お家でお風呂に入っているときぐらいでしょうか」

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