星組 檀れい
舞台を温かく包み込めるようなコンビでいたい
檀ちゃん −−星組「王家に捧ぐ歌−オペラ『アイーダ』より」で、エジプト王の娘、アムネリスを演じています。

主演をさせていただく場合、どこかいい人、かわいい感じの役柄が多くなりますが、アムネリスは男役と対等にわたり合っていかなくてはいけない強い女性です。

−−役作りは

オペラ「アイーダ」におけるアムネリスをビデオで見たときは「何て怖いんだろう」という印象でしたが、私は演出の先生が作品に込めたテーマを大事に、嫉妬(しっと)に狂っただけの女性にならないように演じました。この舞台では、「戦いは新たな戦いを生むだけだ」と訴えます。お客さまが見終わった後に、何ゆえこういう悲劇が起きたのだろうかと考えていただけたらなと思います。

−−苦労したのは

アムネリスは1人の女性であるより、まず王女であることが前提です。愛するラダメス(湖月わたる)のもとにストレートに飛び込めないのは、相当の苦しさですね。でも、最後の場面はラダメスの言葉を理解したという心の支えのようなものがあって、気持ちについては温かいものも感じているんですよ。

−−豪華な衣装も話題です

いろいろ着させていただいていますが、最初にデザインを見たとき、アムネリスの装いと立ち居振る舞いでエジプトのイメージが決まると感じました。だから、彫金など今までにない素材を使って自分で細かい工夫をしています。お客さまには、いつも目でも楽しんでいただきたいと思うので。

−−今回は湖月とコンビを組んだ新生星組の東京におけるお披露目公演です

星組は端の端の子まで本当に一生懸命。舞台上でキラキラしているので、その姿を見にきてほしいです。そして私たち2人が舞台に並んだとき劇場を温かく包み込めるような、そんな2人でいたいと思っています。

        

SUMiRE DATA
9月24日(水)東京朝刊
interview by
田窪桜子
SUMiRE LINX
STAGE GRAPH
東京公演始まる
公演評
マイヤ・プリセツカヤが宝塚を語る
寝てもさめても舞台
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