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専科   松本悠里    
01.06産経新聞夕刊 田窪桜子



まつもと・ゆり 昭和32年、「春の踊り」で初舞台。雪組に配属。49年、舞踊専科へ。得意の日本舞踊を生かし日本物作品には欠かせない存在。数多くの海外公演でも活躍している。東京宝塚劇場のこけら落とし公演で「いますみれ花咲く」に出演中
 祝祭舞「いますみれ花咲く」で花慈童を踊っています。こけら落とし公演、それも西暦2001年の幕開けの1月1日から出させていただいて、光栄が突き当たって帰ってくるぐらい。この世に生きていてよかったという感動です。

 登場は童子の姿です。本公演で男の子の格好を披露するのは初めてです。花慈童がすみれの花の種をまくと、芽が出て、花が咲き、花束になっていく。そこへ早変わりで、すみれの娘=写真=に成長し登場し、春日野八千代先生をお迎えし全員の総踊りとなります。宝塚でしかできない祝典舞踊。世界のどこにもない宝塚の日本物の良さをお伝えしたいですね。

 主題歌の「いますみれ花咲く」は、小林公平・阪急電鉄会長が宝塚の歴史と未来への思いを込めて、歌詞を書かれました。宝塚歌劇団の種をまかれた小林一三先生を思うと身が引き締まる思いがします。一三先生にささげるという気持ちで踊っています。歌詞をよくお聞きいただくと、感動もひとしおだと思いますよ。

 真琴つばさ檀れい紫吹淳汐風幸たちは熱心を絵にかいたよう。その一生懸命さが大切ですね。今回は、春日野先生という20世紀の宝塚を支えていらした方が一緒に出演しています。先生からたくさん吸収して、伝統を受け継ぎながら、21世紀へとつなげていってほしいですね。


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