みなさまご承知でありますように、宝塚は今年になりまして真琴つばさ、そして稔幸、そして愛華みれ、と、続々と退団をしております。新しい世紀になりまして、新しい宝塚の顔が、生まれてまいりました。そのトップを切りますのがこの紫吹淳が月組を背負ってくれます。また、その相手役として映美くららが新しいコンビを組むことになりました。
これも私から申し上げることではございませんけれども、最近、紫吹淳は人気も実力もたいへんにつけてまいりました。昨年のベルリン公演ではトップとしての重責を十分に果たしてくれました。その意味ではなにも心配はしておりませんです。
この、映美くららは、これはまたたいへんに可能性を秘めた未知数の子でありますけれども、この2人がコンビで新しい月組が生まれていくようにと願っております。
また、今回はヴァーナル化粧品様からご協賛をいただきましたので東京でのこのお披露目公演、新しく1本の新作を作らせていただきました。この公演が、また紫吹淳が、月組が大成功に終わりますようにみなさまがたのご後援をたまわりたいと思っております。どうか月組公演をよろしくお願いいたします。
Q 紫吹と映美はたいへん期の離れたコンビだが
宝塚はご承知のように5組ありますから、それぞれの組の個性、おもしろさ、魅力がほかの組と違いが大事だと思っています。
ですから、そんなに学年の違わないコンビ、気心のしれているコンビもひとつの組のあり方だろうし、それから思いがけないようなコンビ。それが相乗してプラスになっていけば、ふつうに考える以上に舞台に色が出るのじゃないかと考えています。各組それぞれの個性で組を作りたいという考えはあります。その中のひとつだとご理解いただきたいなと思うのですけれど。
この映美くららの場合は、紫吹の相手役はだれがいいだろうということで、長い間、探していました。嫁さんを探したようなもんで。
ぼくたちは各組のけいこ場、振り付け場、あるいは通しげいこ場っていうときに見にいきますから、そのときに真ん中に主役がいて歌っているっていうんじゃなくて常にほかのメンバーの感性をどういう見てこの芝居を見ているのだろうという観点が“引き出し”の中にたくさんありますから、その中で星組にきてまだまだ未知数だったということはあるのですが、この子はいけるなということを感じたものですから、今回はこの2人で新しいコンビ、新鮮なコンビで月組をやりたいなということです。
石井健@産経新聞Web編集部