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月組 大空祐飛 タカラジェンヌ 夢の軌跡(1)
同期・瀬奈との“対立”刺激に
9月22日(金) 大阪夕刊 by 平松澄子
月組一筋の人気男役スター。10月1日からの全国ツアー公演「あかねさす紫の花」「レ・ビジュー・ブリアン」に、トップスターの瀬奈じゅんに次ぐ2番手で参加する(29日まで)。

ゆーひくん 万葉ロマンの名作「あかねさす−」では中大兄皇子役。弟の大海人皇子(瀬奈)と額田女王(彩乃かなみ)をめぐり、愛憎劇を繰り広げる。「以前から好きな時代の素敵な作品と思っていたので、初めて出演できてうれしいです。のちに天皇になる人の位の高さ、男性的な色気、優れた政治家の強さを併せ持った、魅力的な役を作りたい」

レビューでは、初めてフィナーレでエトワールをつとめる。「宝塚と東京の本公演では轟(悠=専科)さんが歌われていた歌を、最後に歌わせていただきます」。どちらも大きな役どころで、見せ場十分だ。

大空は瀬奈と、宙組トップの貴城けい(来年2月で退団)とは同期生。3人は平成16年の月組公演「飛鳥夕映え」で役替わり共演して話題になった。

「私は蘇我石川麻呂と中臣鎌足の2役。しんどい公演だったのに、いつも笑い転げていましたね。月組には久しく同期がいなかったので、楽しくて楽しくて。2人には強い絆(きずな)を感じています」

貴城については、「周りを明るくするパワー、私にないものをいっぱい持っていて、尊敬できます。こんなに早く退団してしまうのはとっても寂しい」。瀬奈については、「アサコ(瀬奈の愛称)とは昔から仲が良かったけれど、まさかこんな形(月組トップ)で再会するとは。ただ、なかなかない立場の同期だからこそできることが、今やっと、いろいろ形としてみえてきたところ」という。

2人の役柄は「エリザベート」で母と息子、「JAZZYな妖精たち」で幼なじみ、「暁のローマ」で義理の兄弟、そして「あかねさす−」では実の兄弟になる。

「関係がどんどん濃くなってきて、今度は初めて対立する役。甘えずに刺激し合って、同期ならではのぶつかりあいのおもしろさを出せたらと思っています」

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あかねさす紫の花

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