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▲東京宝塚劇場にて |
今月8日に発表しましたように来年の宙組公演で退団します。「驚かせてごめん」の一言に尽きますが、前回の宙組公演「カステル・ミラージュ〜消えない蜃気楼」でのアントニオという男役冥利(みょうり)に尽きる役を得たころから考え始めていました。同期4人で演じる「Switch」を実現させたとき、ファンのみなさん、劇団の仲間たちからたくさんの愛をいただいて幸せなときに退団したいという思いが強くなりました。
退団発表に伴って慌ただしい日々が続いているせいか、最近はゆったりとした曲を聴いています。そこで、今回紹介するのはパトリシア・カース「ピアノ・バー」(ソニー)、ダレン・ヘイズ「トゥー・クロース・フォー・コンフォート」(同)、「my ジャバラ way」(東芝EMI)。
1987年にデビューしたフランスの女性歌手であるカースは、そのハスキーな歌声が以前から大好き。今回は「枯葉」などオーソドックスな歌を選んでいるのに、新鮮に聞こえる。これが“歌の味”というものかと感心させられます。勉強になる1枚で、ワインでも飲みながらどうぞ。
ヘイズの作品はライブ盤で黄色い歓声が入っているので“アイドル系の癒やし”かな。
「my ジャバラ−」はcobaらアコーディオン奏者の演奏を集めたものですが、「マイ・ウェイ」を楽しみました。私も「Switch」でこの有名な歌を変わった編曲で歌いましたが、ここでも実に大胆な編曲が。
来年は宙組公演の前、4月にディナーショーも。宝塚で歌った歌を中心に私のヒストリーを思い出していただけるものにしようと考えています。そして、宙組公演で大階段を下りきるとき、男役としてのすべてを出し切って燃え尽きたいと思っています。