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「子ほめ」とビー・ジーズ |
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花見のにぎわいもまだ残る4月の街は、真新しいスーツに身を固めた新入社員らしい若者がぞろぞろ。みんな偉くなって落語家をひいきにしてもらいたいものと、つい思っちゃった。
4月は落語家も弟子入りが多い時期だけれど、近ごろの入門希望者はちゃっかりしていて「ボーナスはいくらでしょうか?」なーんてのもいる。いつだったか、わが家にきた弟子志願者に、なぜうちにきたかと聞いたら「私の家からここが一番近かったんで!」だって。「あっち行け!」っていってやった。
私も春風亭柳枝師匠の噺「子ほめ」をラジオで聴いて落語家になろうと決心したのが4月。弟子入りがかなって、「子ほめ」をおけいこしてもらった後に師匠がやるのを聞いたら笑いをこらえるにひと苦労だった。
生まれたばかりの赤ん坊をほめて親を喜ばせ、ごちそうになるようにと、ご隠居さんに教えられた熊さんが、竹さんのところに出かけるが、赤ん坊の枕元に、だれが詠んだか「竹の子は、生まれながらに重ね着て」と、お祝いの句があった。早速、熊さんが「育つにつけて裸にぞなる」。こんな下の句で大失態。
こんな新緑の候にぜひ聴きたいのが兄弟グループ、ビー・ジーズのベスト盤「若葉のころ」。長男バリー・ギブのイニシャル、B.Gからつけたグループ名。ちなみに私はA.C(栄枝)。
1971年公開、日本でも爆発的な人気を獲得した映画「小さな恋のメロディ」の主題歌「メロディ・フェア」なんかが入っている。どれもメロディーラインがきれい。
ビー・ジーズはまた、ジョン・トラボルタ主演映画「サタデイナイト・フィーバー」の音楽を担当。「恋のナイト・フィーヴァー」「ステイン・アライヴ」などで大ディスコブームを巻き起こした。
77年には「愛はきらめきの中に」でグラミー賞。これはいい曲です。あんまりいい曲なので、そばにいいた女房に、そういってやったら、文句が返ってきた。「愛はきらめき…? それより私は、現金がきらめきたいの!」だって。苦労はさせたくない。
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