産経Webへ戻る
ENAKってどういう意味? | お知らせ | 新聞バックナンバー購入 | 問い合わせ | リンク・著作権 | MOTO | 産経Web
姿月あさと インタビュー
(1)デビュー20年のコンサート
5月21日(月)大阪夕刊  by飯塚友子 
抜群の歌唱力で、宝塚歌劇団の初代宙(そら)組トップを務めた姿月(しづき)あさとさん。退団後も歌にこだわり続け、デビュー20周年の今年、日本の音楽界を代表する作曲家のアレンジで日本の歌謡曲をコンサートで歌い上げた。進化し続ける歌声は、大阪の中心から全国へ、世界に響いている。

−−コンサートは、服部克久さんや千住明さんらそうそうたるメンバーがアレンジして地元オケとの競演ですね。クラシックの一流ホールとオケで、あえてポピュラーをやるのが面白い
ステージのずんこ 姿月あさと 三枝成彰先生が企画、構成、演出など総合プロデュースしてくださって。3月は東京のサントリーホール、今月16日は大阪のザ・シンフォニーホールで歌いました。宝塚退団後の夢だった「サントリーホールで歌う」が去年4月にかなった後、三枝先生からご相談がありました。誰もが知っている曲をオケで演奏すると、聞こえ方が違います。アレンジは、三枝先生も私も譜面が来るまで分からなくて、ご自由にお任せしました。

−−どんな譜面が来るか、楽しみだったでしょうね
姿月 いやそれが1曲目が来て、あららこんな風になっちゃったの、っていうくらい変わっていて。

−−ちなみに最初の曲は
姿月 山口百恵さんのヒット曲「秋桜」。書上奈朋子(かきあげ・なほこ)先生のアレンジで、原曲のイメージとはぜんぜん違っていて「これは大変なことになっちゃう!」と。1曲でこんな大変だったら、20曲も来ちゃたらどうしよう。でも面白くて、勉強のしがいがあったと思います。

−−同じ曲でもアレンジで別の作品になっちゃった
姿月 そう。でも東京の終演後、音楽業界の方で「画期的なアイデアのぜいたくなコンサート」と興味を持った方がたくさんいました。またやってほしいっていうお声が多いですね。各先生も終わった途端、「今度は何をやろうか…」なんて言ってくださって。

−−表現者にとって最大の称賛ですね
姿月 例えば毎年、シリーズで「今回はこのテーマとアレンジ」となれば、お客さんもワクワクできると思うけれども、私には…(大変)。下手に元の曲を知っていますから、変わった方になじむのに時間がかかったかな。

−−結局、曲がそろったのはいつですか
姿月 最後の曲は本番の10日前ぐらい。槇原敬之さんの「どんなときも。」で、一番難しかった。アレンジした猿谷紀郎先生は現代音楽の作曲家で、歌のアレンジは初めてとか。

−−お客さんもなじみの曲だから、驚いた
姿月 1曲ずつ「へえ〜」と思ったんじゃないかな。

−−実際、最高の舞台に立っていかがでした
姿月 クラシックやオーケストラって、リハーサルも短くて、本番までに歌えるのって正味1回ぐらい。オケの皆さんがプロで、ホールも格式があって、自分も意識も知識も全部プロでないと立てないです。

1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | index


携帯版SUMiRE STYLE スミレモバイル登場




産経Webは、産経新聞社から記事などのコンテンツ使用許諾を受けた(株)産経デジタルが運営しています。
すべての著作権は、産経新聞社に帰属します。(産業経済新聞社・産経・サンケイ)
Copyright(C)2007 SANKEI DIGITAL INC. All rights reserved.

ここは記事のページです
記事関連情報
しづき・あさと 昭和45年、大阪市生まれ。市立淀川中学卒業後、宝塚音楽学校に入学。65年ぶりに誕生した新組「宙組」トップスターとしてミュージカル「エリザベート」などに主演。平成12年退団後、ヴォーカリストとしてフル・オーケストラと競演するなど幅広く活躍。

携帯で読むSUMiRE STYLE