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姿月あさと インタビュー
(3)「ファン」の延長で宝塚受験
5月23日(水)大阪夕刊  by 飯塚友子 
−−宝塚との最初の出会いは、麻実れいさんの舞台だったとか
姿月あさと 母が好きだったみたいで。そんな熱狂的ではなく、母も1回か2回、見に行ったことがあるぐらいだったのかな。

宝塚音楽学校に入学。朝4時起きで自宅から通学していた=昭和60年
宝塚音楽学校に入学。朝4時起きで自宅から通学していた=昭和60年
−−お母さんに連れられて
姿月 そうです。初めて見たのは小学校5年生ぐらいの時。お芝居は分からなかったけれど、ショーはバレエをやってたから興味津々で見ていました。それから中学2年ぐらいの時、宝塚ファミリーランドにお友達と遊びに行ったついでに見て、ファンになりました。そのころ当日券は3階席が500円で見られたんですよね。「ベルサイユのばら」みたいな有名作品じゃなく、瀬戸内美八さん主演の作品です。

−−それで将来の選択肢としても浮上してきた
姿月 いや全然。宝塚自体が好きになって、普通のファンですね。全部の公演を見に行ってました。何も知らない中、次は違う組、違う作品という具合に母と一緒に。中学生なのに最終電車で夜12時に帰ってくるくらい宝塚にずーっといるようになって、毎週日曜日の電車の回数券、持ってました(笑)。親は一緒にいる友達も、場所も分かっているし、女の人ばっかりだから、安心してたみたいですよ。

−−では宝塚音楽学校受験は、ファンの延長で
姿月 ずっと通っているとだんだん、宝塚ファンのお友達ができて、「受ける」って人がいっぱいいたんです。「宝塚の学校がある」と知って「受けてみたい」って。受験はバレエと声楽と面接。声楽は習っていなかったので習いに行きました。

−−声楽が後からというのが意外ですね
姿月 硬い曲だけ

−−ソルフェージュ(楽譜を読む基礎訓練)とか、そういう勉強ですか
姿月 うん。

−−それで受けたら、1回で受かったと
姿月 たまたまね。高校も一応受かって、制服も教科書もすべて買ったんですよ。宝塚の合格発表が4月の6日か7日で、受かると思ってないから、受かってすぐに母が高校に「一身上の都合」で退学届を出しに行きました。

−−優等生の延長で試験は受かったんですね
姿月 いやいや中学校入ってから、一切勉強してないですもん。中学入ってから体育と音楽だけ5。宝塚ファンになったのと、歌や踊りに興味を持って塾も行ってないし。

−−好きなものが早く分かったのは幸せですね
姿月 でも将来的に自分の仕事になる、っていうところまで深く考えてなかったです。とにかくファンというだけで、家でも宝塚のビデオをずーっと見たりして。夢を持つのはいいことだと思うけれども、深く考えた夢じゃなく、最初は「ファンでなっちゃった」っていう感じ。

−−じゃあ音楽学校受かったときも、うれしいというより驚かれた?
姿月 受かるとは思ってなかったんで。

−−いざ入ったら、全然違ったんじゃないですか
姿月 そうですね。大阪市の自宅から宝塚に通っていたので、朝4時ぐらいに起きて始発で行ってました。

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記事関連情報
しづき・あさと 昭和45年、大阪市生まれ。市立淀川中学卒業後、宝塚音楽学校に入学。65年ぶりに誕生した新組「宙組」トップスターとしてミュージカル「エリザベート」などに主演。平成12年退団後、ヴォーカリストとしてフル・オーケストラと競演するなど幅広く活躍。

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