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姿月あさと インタビュー
(11)豪・オペラハウスで大喝采
6月1日(金)大阪夕刊  by 飯塚友子 
−−平成16年からご主人の転勤で移ったオーストラリアのケアンズは、世界中のダイバーがあこがれるグレートバリアリーフのある所ですよね
姿月あさと リゾートに住んでいましたが、毎日海に行くわけでも、コアラをだっこしてるわけでもありません(笑)。いろんな所に行きましたが、今となれば毎日吸う空気や、毎日見る空がきれいで、すごく恵まれた所にいたんだなっていうのは思います。でもバリ島から行ったから、物価が高いのに慣れるのに時間がかかりましたね。日本と同じか、それより高いかな。

オペラハウスで開かれたジャパンフェスティバルで、スタンディングオベーションを受けた=2006年8月、豪シドニー
オペラハウスで開かれたジャパンフェスティバルで、スタンディングオベーションを受けた=2006年8月、豪シドニー
そんなに高いんですか?
姿月 あとオーストラリアは入国審査が厳しくて、日本から帰るたびに毎回2〜3時間つかまって、精神的にこたえましたね。

−−そりゃまた何で
姿月 そこまで安全に対する国の制度がしっかりしているわけで、素晴らしいことではあるとも思うんですが…。私は滞在ビザは持っていますが、オーストラリア人じゃないうえ、年に10回も行き来しているから、やっぱり怪しまれたんじゃないですか。

−−ただ海外暮らしすると、逆に日本を再発見しますでしょ
姿月 それはすごくありました。日本には四季があるのがいいんです。それは海外に出るまで意識していなかったので。

−−オーストラリア滞在中に迎えた2006年の日豪交流年では、豪政府観光局からオーストラリアをPRする観光広報親善大使に任命されて、またシドニーのオペラハウスで行われた「ジャパンフェスティバル」でもトリで歌うなど、大活躍でしたね
姿月 すごいいいホールだと思います。リハーサル室やお稽古(けいこ)場が、すごくぜいたくですよね。というのもリハーサルが最初、町のロックスタジオみたいな何もない、ビールケースに板を乗っけて「机」っていう所から始まって(笑)、だんだんよくなっていって、最後にオペラハウスまで進む過程が面白かった。

−−ビールケースなんて歌手の原点じゃないですか(笑)。そこから世界の歌手があこがれるオペラハウスまで。究極ですね。お客さんはどんな方ですか?
姿月 半分以上はオージー(オーストラリア人)で、あとはあちらに住んでいる日本人の方。日本文化紹介を目的に1992年から毎年行われているイベントで、現地の方に人気があるんです。だからお洋服も日本を意識して、着物風のドレスを着ました。司会の方がプロフィルなんか言ってくださったけれども、何にも(自分を)知らない人が初めて歌を聴いてくださってのリアクションが本物だと思うんですが、すごく喜んで頂けました。

−−何を歌ったんですか
姿月 喜納昌吉さんの「花〜すべての人の心に花を〜」と(イタリアのテノール歌手、アンドレア・ボチェッリの)「祈り」。そしてオージーの第2の国歌のような「I Still Call Australia Home(故郷と呼べるのはオーストラリアだけ)」を現地の少女合唱団30人くらいと一緒に。

−−現地のオージーから「ブラボー」の声がかかって、スタンディング・オベーションだったとか
姿月 それがとてもうれしかったし、誰でも歌えるホールではないから、すごくいい経験になりました。

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しづき・あさと 昭和45年、大阪市生まれ。市立淀川中学卒業後、宝塚音楽学校に入学。65年ぶりに誕生した新組「宙組」トップスターとしてミュージカル「エリザベート」などに主演。平成12年退団後、ヴォーカリストとしてフル・オーケストラと競演するなど幅広く活躍。

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