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「愛の軌跡」
「お見立て」とドナ・サマー
私も得意としている郭(くるわ)噺「お見立て」は名作落語といっていいでしょう。

ドナ・サマー 信州の木左衛門旦那(だんな)が、花魁(おいらん)に熱を上げ吉原に通うが、振られる。風邪で会えないと仮病を使う花魁。お見舞いをしたいといっても断られる旦那。ついには死んでしまいましたとうそをつかれ、墓参りをしたいという旦那はありもしない花魁の墓を探して墓場を連れ回される…。

花魁の語源。私がお教えします。キツネやタヌキが化かすときは尾で化かす。おいらんは色気で化かす。つまり尾はいらん。「尾いらん」。これは落語家のうそ。

江戸の庶民は花魁に誘惑されるのを楽しみに吉原に通った。誘惑といえば「愛の誘惑」をヒットさせたドナ・サマーのベスト盤「愛の軌跡」は大好き。

ため息をふんだんにフューチャーした「愛の誘惑」で、当時のディスコを中心に大ヒット。ディスコクイーンなんて呼ばれ後、ダイアナ・ロスと並ぶ黒人女性歌手にのしあがった。

げてもの歌手なんて声もあったが、とんでもない。このアルバムでは大御所バーブラ・ストライザンドとのデュエット「ノー・モア・ティアーズ」は絶品。1978、79年には連続でグラミー賞を獲得している。

私がラジオDJをやっていたころの番組でのジョーク。「ドナ・サマーが結婚しました。ご主人様はなんと呼ぶのでしょうか。『おい、ドナ・サマー』『はい、旦那サマー』」。これは受けました。

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profile
しゅんぷうてい・えいし
落語家

東京都豊島区出身。
昭和32年3月 京華高等学校卒業
昭和32年10月 8代目春風亭柳枝に入門
昭和34年12月 同師匠没後8代目林家正蔵に移門「林家枝二」
昭和35年8月 二つ目昇進
昭和48年3月 真打ち昇進
昭和57年1月 師匠彦六(正蔵改め)死去
昭和58年7月 7代目春風亭栄枝を襲名