ロッド・スチュワート「スーパースターはブロンドがお好き」

円朝まつりと「アイム・セクシー」

まずは8月11日、東京・谷中の全生庵にいらっしゃいませんか？　おそばやさんみたいな名前ですが、名刹すなわちお寺のこと。

落語の中興の祖といわれ「牡丹灯籠」や「真景塁ケ淵」などの怪談噺や多くの人情噺で明治期に人気のあった三遊亭円朝の墓が山岡鉄舟創建による全生庵にあります。 かつて中曽根康弘氏が首相のころ、座禅に通っていましたね。

円朝の命日にあたる8月11日は師をしのび「円朝まつり」があります。人気落語家がゆかた姿で参加して名入りの手ぬぐいをプレゼントしたり、円朝作の噺の奉納、幽霊のお軸の展示などがあり、大勢のファンが押しかけます。

ぜひとも8月11日は一般ファンの方も全生庵へ。

そしてもうひとつ、先ごろ追善コンサートがありました。といってもこちらは海の向こうでのこと。元英皇太子妃ダイアナさんがパリで交通事故死してからもう10年。貴児のウィリアム王子さんなどの企画のコンサートには、生前親交のあったエルトン・ジョンなどが参加。ロッド・スチュワートの名前もあった。

ロッドのアルバム「スパースターはブロンドがお好き」に入っている「アイム・セクシー」がヒットしたのは1978年ごろ。私はロッドに言いたい。「スパースターじゃなくてもブロンドが好きだよ」って。

しかし、このロッドこ、エルビス・プレスリー、ミック・ジャガーと並んで史上最高のロックボーカリストだと、私は思っている。

あのしわがれ声でマイクスタンドを振り回し、腰をフリフリ…を見ていると、まさにロック芸人といいたくなってしまう。

私には円朝師のような怪談噺はできませんが、ひとつだけ怪談小噺を。

幽霊が出るのは草木も眠る丑三つ時。つまり夜中の２時、３時ごろ。老夫婦の家でけたたましく電話のベルが。おばあさんが電話に出て戻ってくる。

「だれから電話だった？　こんな夜中に」
「３年前に死んだせがれからでしたよ」
「どこから電話してきたんだろう？」
「おそらく市外（死骸）電話でしょう」

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